Web標準の基礎知識
勉強内容2008年5月5日
Webデザイナーを目指して勉強・または既に実務をされている方であれば、必ず「Web標準」という言葉を耳にすると思います。
では、「Web標準」とは何か、と言われば正直私も正確には説明できません。それは「Web標準」には大きく2つの意味で使われているからではないかと思います。
1.Web標準は「Webの標準規格の総称」
「Web標準」は英語では「Web Standards」と呼ばれています。これは「Webに関する標準規格の総称」であると言うことができます。つまり、W3Cが策定・公開しているXHTMLやCSS、ECMAが策定・公開しているECMAScriptなどの標準的な規格を指して、まとめて「Web標準」と呼んでいるわけです。
2.Web標準は「規格に準拠した制作方法」
規格をほとんど無視していたこれまでのWebページの制作方法に対して、規格に準拠した制作方法という意味もあります。
つまり、内部的なデータ構造などは考えずに表をあらわすためのタグや大きさを調整するための透明画像などを使って見た目だけを整えるという、(spacer.gif等)これまで長く続けられてきた制作方法に対して、CSSを導入することによって
文書構造(HTML)とデザイン指定(CSS)を切り離すといういわゆる「XHTML×CSS」でのWeb制作が推奨されているということです。
「文書構造を示すマークアップ」の重要性
これはわかりやすく言えば、「文書の構成要素として何であるかを示すタグをつける」ということです。
具体的な例で言えば、従来はタグで「文字を赤く」「太く大きな文字で」などと直接タグに入力していたのを「ここは強調部分」「ここは大見出し」などと、その部分が何であるのかを示すタグに変えるということになります。こうすることで、文字を赤くしたり太字にすることができなくても、その環境で可能な別の強調表現や見出しらしい表現で情報を伝えることができるようになり、検索エンジンのロボットをはじめとするプログラムにも適切に
情報を区別して伝えられるようになります。
Web標準にシフトするメリット
このような「Web標準」の制作手法にシフトすることは、作業が格段に楽になり、制作時間の大幅短縮にもつながります。そして、
指定通りには表示できない様々な環境(テキストブラウザや音声ブラウザなど)でも、情報内容が適切に受け取れるようにもなります。テーブルに比べ、ページの読み込みも格段に早くなります。
つまり、Web標準は制作者とユーザーの双方にとって大変有益なものなのです。
もはや、テーブルレイアウトは過去の産物といってもいいでしょう。
これからはWeb標準の能力は必須
2008年5月現在では、かなりWeb標準という言葉が浸透し、「Web標準で制作します」
ということをうたう制作会社も増えてきました。Webデザイナーを目指すのであれば、完璧なマークアップとまではいかなくても、Web標準に関するある程度の知識・スキルが求められていくことになるでしょう。
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